10月のお休み
- ポン酢
- 2015年10月9日
- 読了時間: 2分

秋も深まって参りました。 さて10月のお休みです。 12日(月),18日(日),25日(日)です。 11日(日)は連休のため営業します。 先日さすけ嬢に誘われて、「林望先生」の愛媛大学図書館学術講演会に行ってきました。 ご自分の少年時代や慶応大学の恩師のこと、オックスフォード大での体験などを交えて「書誌学」についてお話されたのですが、なかでも面白かったのがリンボウ先生が決して読書家ではなかった、というエピソード。
中学生の時まではほとんど本を読まなかった。
都立戸山高校への通学路である早稲田通りの古書店街で、初めて自分で買ったのは新潮文庫の萩原朔太郎の「青猫」、三好達治の「故郷の花」。
詳しいことは著書の「帰らぬ日遠い昔」を一読頂くとして、先生と本との最初の「出会い」が詩集だったことが印象に残ります。
何より知的エリートの矜持を感じた時間でした。
青猫 萩原朔太郎 この美しい都會を愛するのはよいことだ この美しい都會の建築を愛するのはよいことだ すべてのやさしい女性をもとめるために すべての高貴な生活をもとめるために この都にきて賑やかな街路を通るのはよいことだ 街路にそうて立つ櫻の竝木 そこにも無數の雀がさへづつてゐるではないか。 ああ このおほきな都會の夜にねむれるものは ただ一疋の青い猫のかげだ かなしい人類の歴史を語る猫のかげだ われの求めてやまざる幸福の青い影だ。 いかならん影をもとめて みぞれふる日にもわれは東京を戀しと思ひしに そこの裏町の壁にさむくもたれてゐる このひとのごとき乞食はなにの夢を夢みて居るのか。
この詩集の初版発行の大正12年1月は、関東大震災の直前です。
朔太郎の見た東京はどんなでしたろう。
注)画像は集英社文庫です
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